9つの戦術 組織づくり 経営について

100年続く『場』を創る!

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100年続く『場』を創る。

今回、80年続く医院の経営を引き継ぐにあたり、心に決めたことがあります。

それは、『次の100年間続く、健康を支える場を創る』ということです。一般的に企業の寿命は30年と言われております。これは、創業者が亡くなってしまうと、多くの企業が潰れてしまうことを表しています。しかし、人間が生きている以上、健康でいたいと願う気持ちは、それこそ永遠に続くものだと思います。この願いを支え続けられるような医療機関を作りたい。そのためにどうすればいいのか。様々経営について勉強する中で、1人の人物の書籍にたどり着きました。その人物とは、中小企業経営の神と言われた男、マイケル・E・ガーバーです。

自ら考え動くことが組織を創る。

集団が組織になるためには目的を持つ必要があるというお話を以前いたしました。しかしこれだけでは、その組織が生き続けることはできません。目的を持つこと組織になることの必要条件ですが、十分条件ではないのです。

では組織の十分条件とは一体何でしょうか?これに答えたのが、他でもないマイケル・E・ガーバーです。

ガーバーの教えは彼の著書「起業家(Entrepreneur)の神話(Myth)」にまとめられています。

彼は、「企業の社長、病院で言えば院長や理事長は、彼らがやるべき本当の仕事をしていない」と主張しています。

社長、院長や理事長のやるべき本当の仕事とは何でしょうか?それは、新しい事業を生み出し、その事業が自然に回るような組織の仕組みづくりを行うことです。

この新しい事業を生み出すということが、『目的を持つ』という組織の必要条件に他なりません。

そして、組織が自然に回るような組織の仕組みを創る、つまり、『自ら考え動く仕組みを持つ』ことが組織の十分条件なのです。

つまり、事業の経営者に限らず組織を運営する者の仕事とは、組織に目的を持たせ、またその目的を達成するために組織自らが考え動く仕組みを用意することです。

いつまでも続く組織を創るための戦術とは?

組織の十分条件である『自ら考え動く仕組みを持つ』を満たすための仕組み作りは、永続する組織を運営していくためには欠かせないものです。

つまり、『いつまでも続く組織を創る』という目的を達成するためには、『自ら考え行動し永続する組織を創る』という戦略が欠かせないということです。

では、この戦略を遂行するためには具体的にどのような戦術が必要なのでしょうか?これについても、マイケル・E・ガーバーはその著書の中でまとめています。

これまで、企業の先導者は、「目指すべき目的を持った組織を運営する」という目的のために、「自らが現場の先頭に立ち現場を指揮する」という戦略を考えていました。しかしながら、この戦略は間違っていたのです。この戦略では、その先導者が常に現場に立たねばなりません。よってその先導者がいなくなってしまった場合、その組織は潰れてしまいます。組織が潰れてしまえば、その組織が目指した目的が達成できなくなってしまいます。以前にもお話したように、誤った戦略は組織を誤った方向に進めてしまうのです。

組織にとって最も大切なことは、その目的を達成することです。その実現のために、組織は永続しなければなりません。よって正しい戦略は、「目的を達成するために組織が永続できるような仕組みづくりを行う」ことです。そして、この戦略を達成するためには、次の9つの戦術が必要です。

① 理念を掲げる:創業者の想い・組織の目的を浸透させるための戦術

② 組織のルールを決める:組織をまとめるための戦術

③ 組織図を作る:従業員それぞれの役割を明確にするための戦術

④ 職務契約書を作る:与えられた仕事の意味と目的を明確にするための戦術

⑤ 人事評価制度を整備する:従業員の欲求を満たすための戦術

⑥ 全てを数値化する:現状を客観的に把握するための戦術

⑦ イノベーションを生む:先導者がいなくても組織自らが成長できるための戦術

⑧ マニュアルを作成する:平凡な人材を非凡に育成するための戦術

⑨ 最終的には一つのビジネスモデルとして完成させる:誰がやってもうまくいくための戦術

 

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