9つの戦術 組織づくり 経営について

戦術⑨:1つのビジネスモデルとして完成させる。

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最終的には1つのビジネスモデルとして完成させる。

組織を永続させるための戦術の最後は、その会社なり病院という事業組織を1つのビジネスモデルとして完成させること、つまり、これまでの戦術が組織内で自動的に動く仕組みを作り上げ、それを真似することによって誰がやってもうまくいくビジネスモデルを作り上げると言うことです。

1つのビジネスモデルとして完成させるとは、別の場所で別の誰かが真似をして事業を始めても成功することができる、ということです。つまり、その事業自体を一つのパッケージ商品として販売することができるまで完成させる、ということです。

組織運営全体を一つの商品として販売できるまで洗練する。

『別にフランチャイズ事業を始ろ』と言っているのでありません。組織運営自体を商品として販売できるまで洗練しなければ組織は永続できない、ということです。

僕の友人の話を例に挙げます。彼は料理が大好きで、レシピ本を眺めては、気になった料理を作っていました。素人の域を完全に超えた彼の料理は、「腹が減ったらヤツの家に行け」と言われるくらい、友人の中では話題となっておりました。そんな中、友人の1人から、「お金を払うから、ホームパーティーでシェフをやってほしい」という要望を受けました。今まで、「自分や周りの友人が満足すれば良い」という気持ちだけで料理を作っていましたが、今回はそうはいきません。お金をもらう以上、そのパーティーのために、食材の準備や道具の選定、そして、自分の料理の腕にさらに磨きをかけました。その結果、パーティーの参加者から「本物のシェフを呼んだのではないか」と言われるほど満足してもらえたそうです。そんな彼は、今では自宅の一部をレストランのように改装し、友人もしくは友人からの紹介者限定で有料で料理を提供しています。

彼の場合、初めは趣味であった料理の技術ですが、偶然商品として販売しなければならない状況ができた結果、彼の料理の技術は洗練され今では本当に商品として提供できるようになったという、まさにビジネスモデル完成の一例と言えます。

大切なことは、最終的に商品として販売するかどうかでなく、商品として販売しても恥ずかしくないと言えるものまで洗練する、ということです。

消費者の頭の中に商品として選ばれるための必然性を創り上げる。

実は戦術①から⑧も、組織運営を商品として販売するために欠かせない戦術なのです。これらを満たすだけでも、確かにある程度のものにはなるのですが、商品として販売できるには少し足りません。それが、最後の戦術である『最終的には1つのビジネスモデルとして完成させる』の要点です。

最後の戦術の要点とは、商品として消費者に選ばれるための必然性を作り上げるために常に考える姿勢を持つ、ということです。商品として販売しても、『普通』ではなかなか売れません。他の商品とは圧倒的に異なる『特徴=棘』を持つ必要があります。その棘が消費者の欲求に刺さり、商品として選ばれるための必然性を消費者の頭の中に創り上げます。

戦術①から⑧を満たせば、組織運営として非常に充実したものが生まれます。その上で、他とは大きく異なる特徴(当院で言えば『受診するだけで笑顔・健康になれる』)を突き詰めることで他者から必要とされる存在になり、いつまでも存在できる存在になることができるのです。

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