選ばれる存在になる。
良い医療やいいサービスを提供しても患者さんから選ばれる存在にならなければ意味がありません。また、良い医療とは、最終的に患者さんを健康にする医療と考え、科学的に正しい医療を提供するような体制づくりを行って行くことで対応可能ですが、良いサービスを提供するためには、サービスの受け手である患者さんを深く理解しなければなりません。つまり、サービスの質を高めるために、そして選ばれる存在になるために、患者さんのニーズをしっかりと理解する必要があります。そのためには、しっかりとしたマーケティングが必要になります。
サービスが選ばれ、そして選ばれ続ける必然性を作る。
マーケティングという言葉はよく耳にすることが多いと思いますが、その言葉の意味を正確に理解している方は少ないと思います。どちらかというと、販売や売り込みの意味だと思っていらっしゃる方も多いと思いますが、本当の意味はもっと広い意味を持ちます。
マーケティングとは、商品・サービスが選ばれ、そして、選ばれ続ける仕組み(=必然性)を作ることです。
選ばれなければ生き残れない。
事業を行う場合、当たり前のことですが、その事業の商品・サービスが選ばれなければ売上は立たず、その事業は存続することができません。その企業がどんなに高い理念を持っていても、その企業の商品が選ばれず存続できなければ何の意味もないのです。
企業理念のもと、市場での生き残りをかけて、お客さんや患者さんのニーズをしっかり捉え、お客さんや患者さんから選ばれる存在になる、つまり、市場でシェアを獲得するために、企業は日々戦い続けているのです。
マーケティングの本質は『孫子の兵法』!
市場シェアの獲得の戦いを繰り広げている企業にとって負けとは一体なんなのでしょうか?
負けとはつまり、倒産を意味します。
負けさえしなければ、やりなすチャンスも、次に勝つことも、理念を叶えることもできるのです。この『負けない』という考え方で、非常に参考になる歴史上の偉大な兵法家がいます。その兵法家とは、孫子です。
『孫子の兵法』として、多くの起業家にも影響を与えているその思想の根本にあるのが、『不敗=決して負けない』という考え方です。
孫子の兵法は『負けないためにはどうしたらよいのか』についてまとめられた書籍ということができます。
この書籍の中で、皆さんもどこかでお聞きになったことがある有名なフレーズがあります。
それは、『敵を知り、己を知れば100戦危うからず』です。
まずは負けないことを目指し、その上で勝ちを目指す、そのためには、敵を知り=競合企業や市場環境などの外部環境を理解し、己を知る=自社の内部環境を理解しなければなりません。その上で戦うべきか、戦うならばどう戦うのかを、戦わなくても勝てる方法はないのか、などを考えます。
そして、この外部環境と内部環境の理解し戦う場所を選ぶという考え方は、マーケティングの基本なのです。