マーケティング 経営について

売り上げを要素に因数分解する

更新日:

売り上げの構造を理解する。

以前、マーケティングとは、商品が売れる・売れ続ける仕組みを作ることだというお話をいたしました。つまり、商品・サービスの売り上げを高めることが、マーケティングの目的です。

では、そもそも売り上げとはどういったものなのでしょうか。これを理解するためには、売上の構造とはどうなっているのかについて理解する必要があります。そして売上の構造を理解すれば、自ずと売上を上げるために働きかける点(=ビジネスドライバー)が見えてきます。

売り上げを因数分解する。

売り上げとは次の式で求められます。

「売上高」=「顧客数」×「客単価」×「購入頻度」ー①

そして、この「顧客数」・「客単価」・「購入頻度」が売上を上げるために働きかける点、つまり、ビジネスドライバーです。

顧客数を因数分解する。

もう少しこの顧客数について細かく考えていきます。

「顧客数」は次の式で求めることができます。

「顧客数」= 「消費者数」×「配荷率」×「認知率」×「購入率」ー②

『消費者数』

この式の中の「消費者数」とは、消費する可能性のあるすべての人々が当てはまります。可能性なので、世界人口と言ってもいいでしょう。この要素は自らコントロールすることができません。変数というよりはほぼ定数と考えてしまって問題ありません。

『配荷率』=『魅力度』

次に「配荷率」とは、買おうと思えば買いに行ける割合のことです。病院・クリニックで言い換えれば、受診しようと思えば受診できる割合のことです。「配荷率」は、医院が「いい医療を提供している、または、してそうな魅力的な存在」であればあるほど増加していきます。なぜなら、非常に魅力的な存在であればあるほど、たとえ自宅から離れていても受診したいという気持ちが強よくなるからです。以上のことから、次の式が成り立ちます。

「配荷率」=「魅力度」ー③

『マーケットサイズ』

また、市場の大きさ、つまりマーケットサイズには次の式が成り立ちます。

「マーケットサイズ」=「消費者数」×「配荷率」ー④

よって式③と④から、

「マーケットサイズ」=「消費者数」×「配荷率」=「消費者数」×「魅力度」ー⑤

消費者数はコントロールすることができない定数と言えるため、マーケットサイズを大きくするためには魅力度を高めるしかありません。つまり、

「マーケットサイズ」=「魅力度を半径としたマーケット円内の消費者数」ー⑥

と考えることができます。

売上を高めるための5つの要素

「消費者数」と「魅力度」で規定されたマーケットの中で、商品・サービス(病院・クリニック)の存在に気づき、かつ購入した(受診した)人が顧客(かかりつけの患者)となります。よって、式②、③、④より、

「顧客数」=「消費者数」×「配荷率」×「認知率」×「購入率」

=「消費者数」×「魅力度」×「認知率」×「購入率」

=「マーケットサイズ」×「認知率」×「購入率」

したがって、式⑥より、

「顧客数」=「魅力度を半径としたマーケット円内の消費者数」×「認知率」×「購入率」 ー⑦

が成り立ちます。式①と式⑦から、

「売上高」=「魅力度を半径としたマーケット円内の消費者数」×「認知率」×「購入率」×「客単価」×「購入頻度」ー⑧

ということができます。

つまり、「魅力度」・「認知率」・「購入率」・「客単価」・「購入頻度」が売り上げを高めるためのビジネス・ドライバーとして考えられます。

-マーケティング, 経営について

Copyright© 北城雅照のブログ , 2024 All Rights Reserved Powered by AFFINGER5.